リフォーム工事の工程表の作り方|工程表の種類から作成時のポイントまで解説

リフォーム工事における見やすい工程表の作り方・ポイント|工程表の種類から無料テンプレートまでを解説

リフォーム工事を円滑に進めるなら、工程表の存在が必要不可欠です。

工程表は、工期遅れを防ぐためだけではなく、必要人数の把握や手順がわかる資料のひとつです。

工程表を作る際、「工程表の選び方がわからない」「工程表の作り方やポイントを知りたい」と悩む人も多いのではないでしょうか。

この記事では、リフォーム工事における工程表の重要性から工程表の種類について解説しています。

記事の後半には工程表の作成方法とポイントも紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

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目次

リフォーム工事における工程表の重要性

リフォーム工事における工程表の重要性

工程表とは工事のスケジュールや工数、進捗状況などをまとめた表です。

作業内容やスケジュール、進捗状況を見える化することで、正確な状況を把握し納期遅れを防いだり、生産性を上げたりする目的があります。

工程表を利用することで、作業状況に応じて人員機材の配置を調整でき、納期短縮やコスト削減に貢献します。

リフォーム工事では、顧客が在宅している場所で工事を行うことが一般的です。

そのため、顧客の生活への配慮が求められたり、想定外のトラブルに対処したりと工程管理が重要となってきます。

リフォーム時に工程表を使用するメリット

リフォーム工事の際に工程表を使用するメリットは、次の通りです。

  • 納期の厳守
  • トラブルに対処しやすい
  • 品質の向上

納期の厳守

工程表を使用することで、作業予定の組み立てや工数が明確になります。

リフォーム工事では、すべての作業が同時に進むことが多い傾向です。

もし納期が遅れることがあると、顧客との信頼関係が損なわれます。

また、無理な工程表を組むと作業員に負担がのし掛かり、労働環境と品質が悪くなる恐れがあります。

納期遅れを防ぎ、作業員にとって無理のないスケジュールになっているかを確認するためにも工程表は重要です。

トラブルに対処しやすい

工程表を活用することでトラブルに対処しやすいこともメリットのひとつです。

工事現場では、資材不足やミスの発見などのトラブルの発生がおこりやすいです。

ですが、工程表を活用することで、トラブルが起きた際も工程や作業分配の修正が容易にできるという特徴があります。

トラブルに対処する体制を整えることも、現場管理に求められるスキルです。

品質の向上

無理な工事スケジュールを組むと、完成品の質を落としてしまう恐れがあります。

また工程表は、人員・機材・日程管理ができるため、余計なコスト削減にも貢献します。

無理のない作業日程を工程表に落とし込むことで、余裕のある作業ができ、成果物の品質の担保ができるでしょう。

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リフォーム工事で使用する工程表の種類

リフォーム工事で使用する工程表の種類

リフォーム工事で使用する主な工程表の種類は、次の通りです。

  • バーチャート工程表
  • ガントチャート工程表
  • グラフ式工程表
  • ネットワーク式工程表
  • 工程管理曲線

それぞれ特徴があるので、詳しく解説します。

バーチャート工程表

バーチャート工程表は、リフォーム工事でもっとも利用される工程表の形式です。

縦軸に作業項目、横軸に作業を行う日時が記載されています。

「各作業がいつ始まるのか」「何日かかるのか」「いつ終了するのか」が、一目で把握できます。

バーチャート工程表のメリット・デメリットは、次の通りです。

メリット作成がかんたん
作業スケジュールが把握しやすい
デメリット作業手順がわかりにくい
作業ごとの関連性が把握しにくい
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ガントチャート工程表

ガントチャート工程表は、縦軸に作業項目、横軸に作業の進捗率を記入した工程表です。

バーチャートと似ていますが、横軸に日付ではなく、作業の進捗率を記入します。

作成がかんたんでスケジュールが把握しやすいというメリットは、バーチャート工程表と同じです。

メリット作成がかんたん
作業の進捗率が把握しやすい
デメリット作業手順がわかりにくい
作業ごとの関連性が把握しにくい
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グラフ式工程表

グラフ式工程表は、バーチャート工程表とガントチャート工程表の特徴を兼ねている工程表です。

縦軸に進捗率、横軸に日時を記入しており、作業の予定日数と現在の進捗率を同時に確認できます。

作業の関連性がはっきりとするため、工事の進み具合を見るのに最適です。

メリット作業の進捗率と日数の把握がしやすい
作業の関連性が把握しやすい
デメリット作成に時間がかかる
工程表を読み解くまでに時間がかかる

ネットワーク式工程表

ネットワーク式工程表は、「⚪️」と「→」で作業間の関連性を表した工程表です。

矢印の上に作業名、下に作業日数を記入しており、作業に必要な工数や流れを把握しやすい特徴があります。

ネットワーク式工程表は、ある工程が終了しないと次に進めない「ウォーターフォール型」の工事に使用されます。

ネットワーク式工程表のメリット・デメリットは、次の通りです。

メリット作業の関連性や流れを把握しやすい
同時進行できる作業が明確になる
作業効率がアップする
デメリット作成が難しい
進捗管理には適していない
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工程管理曲線

工程管理曲線は縦軸に進捗率、横軸に日時を記載しており、現場全体の進捗率の把握に最適な工程表です。

工程管理曲線は、「出来高累計曲線」「Sカーブ」「バナナ曲線」と呼ばれることもあります。

工程管理曲線には、上方許容限界曲線・下方許容限界曲線を補助線として記入するため、作業の上限と下限を確認することが可能です。

メリット工事全体の進捗率の可視化ができる
デメリット作業ごとの進捗率は把握できない

リフォーム工事で使用する工程表の作り方

リフォーム工事で使用する工程表の作り方

リフォーム工事で使用する工程表の一般的な作り方は、次の通りです。

  1. 施工順序を決定する
  2. 施工期間を設定する
  3. 人員・機材を配分する
  4. 工程表の種類を決定し作成する

上記の順に解説します。

1.施工順序を決定する

まずは、リフォーム現場に適した施工方法や手順を決定します。

施工順序を明確にするためには、作業単位で細かく設定して書き出すことがポイントです。

また、作業を開始する過程で必要な資材や資材が必要な場合は書き出しておくと、工程表の作成がスムーズに進みます。

2.施工期間を設定する

施工順序を決定したあとは、各作業の所要時間を計算し、施工期間を設定します。

施工期間を短くすると作業員のトラブルを引き起こす可能性があります。

一方、長く設定すると納期に間に合わなくなりやすいので注意してください。

工事内容や人員を把握し、適切な施工期間を定めましょう。

3.人員・機材を配分する

施工期間の設定が終われば、各工事の配分と調整を実施します。

担当している箇所が納期までに完了するように、人員・機材を調整します。

ただし、資材や機材の使用タイミングが集中すると、作業効率が落ちてしまう可能性があります。

配分調整を行う際は、不測の事態が起きても対処できるように、余裕をもった計画を立てることが重要です。

4.工程表の種類を決定し作成する

すべての内容を決めたあとは、工事内容に適した種類の工程表を決定します。

前述したように工程表にはいくつか種類があり、それぞれが特徴をもっています。

現場規模や目的により工程表の使い分けを考えなければなりません。

そのため、現場に適した工程表の選択が重要です。

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リフォーム工事で使用する工程表作成時のポイント

リフォーム工事で使用する工程表作成時のポイント

リフォーム工事で使用する工程表作成時のポイントは次の通りです。

  • 適切な工程表の種類を選ぶ
  • わかりやすいデザインにする
  • 担当者を決める

それぞれ解説します。

適切な工程表の種類を選ぶ

工程表を作るポイントとして、工事内容に適した工程表の種類を選ぶことが大切です。

例えば、作業時間や進捗率、作業項目がわかるだけでよいのであれば、バーチャート工程表とガントチャート工程表を準備するだけでよいでしょう。

作業規模や工数など、工事ごとに合わせた工程表を選択すると安心です。

わかりやすいデザインにする

誰が見てもわかりやすいデザインにすることも、工程表を作成するポイントです。

工程表は現場全員で共有するアイテムなため、一部の人しか理解できないような工程表の作成には注意してください。

一部の人だけが理解できる工程表は、確認や説明する機会が増えてしまう恐れがあります。

担当者を決める

工程表を作成する際は、担当者を決めることが重要です。担当者を決めておくと現場での采配が組みやすくなり、作業の進行速度が早くなります。

ただし、担当者の実力が作業の進捗率にも影響するため、人選には注意が必要です。

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まとめ

まとめ

リフォーム工事における工程表の種類から作り方やポイントについて解説しました。

工程表は工事を完了させるために必須なツールです。

工程表を作成する際は、工程管理ソフトを使用することをおすすめします。

エクセルテンプレートを利用することで、工程表の作成時間を短縮でき、質の良い工程表を作成可能です。

この記事を参考に、円滑なリフォーム工事を進めるキッカケとなれば嬉しいです。

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