工事が完了したことを報告する書類として「工事完了報告書」があります。
工事完了報告書の提出は、契約内容通りの工事が無事に完了したことを証明する資料となります。
工事完了報告書の作成方法や注意点などを知りたいと思っている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、工事完了報告書の概要と書き方、作成時の注意点について解説します。
あわせて、工事完了報告書のテンプレートも紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
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【はじめに】工事完了報告書テンプレートは最低限
工事完了報告書テンプレートには様々な書式があり、必要な項目を埋めるだけで完成する手軽さが魅力です。
しかし工事完了報告書は、工事数が増える度に必要になってきます。
全ての報告書を紙で管理すると、工事写真を添付する際の印刷や問い合わせ時の確認、書類の保管作業などに手間がかるでしょう。
その為、工事完了報告書の作成・管理・保管をまとめて効率化を図るなら、有料の施工管理アプリの導入も検討するべきです。
下図で工事完了報告書テンプレートと有料の施工管理アプリのメリット・デメリットを比較してみましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
工事完了報告書テンプレート | 無料で使える 使い慣れてる人が多い | 工事写真を添付する際、印刷の必要がある 転記ミスの可能性がある リアルタイムでの共有が難しい |
施工管理アプリ | 報告書の管理・保管も効率化 施工管理に必要な機能が豊富 スマホで現場から利用可能 セキュリティが安心 サポート体制も充実 | 初期費用・月額費用がかかる 使いこなすまでに時間がかかる |
上記の通り施工管理アプリの多くはクラウドで管理できる為、紙で管理する必要がありません。
また工事完了報告書の作成以外にも多くの機能が搭載されている為、業務全般の効率化に役立ちます。
しかしその反面、初期費用や月額費用といったコストが発生します。
初期費用で数十万円もかかるアプリを導入するのはハードルが高いですよね。
ただ中には初期費用0円、月額4,000円から始められる施工管理アプリも登場しています。
加えて下記のサクミルは2ヶ月間の無料トライアルもあるので、気になる方は公式サイトも是非ご覧ください。
工事完了報告書とは
工事完了報告書は、建設プロジェクトの最終段階で提出する工事の完了と成果物の品質を文書にまとめた資料です。
工事完了報告書は発注先や関係者に対して工事情報を提供し、工事の適切な終了を示すものとなっています。
工事の円滑な終了と品質の証明に不可欠な文書であり、注意深く作成することが大切です。
また、工事完了報告書は指定がある場合を除き、決まった様式がありません。
なかでもよく記載される項目を下記にて紹介します。
- 工期
- 工事現場名と工事場所
- 工事金額
- 工事業者・担当者名
- 工事写真
上記項目のうち、工事写真について詳しく解説します。
工事写真の重要性
工事完了報告書に写真を添付する重要性は、「施工内容を報告する役割」「証拠としての役割」の2点があります。
工事を行う際は、施工前と施工後の写真を撮影します。
そのため、工事箇所や内容をどのような工程で工事したかをわかりやすくするためです。
施工前後の写真があることで、発注者や関係者に適切に施工したことを伝えられます。
また、工事写真には「指示された手順で工事を行った」ことを証明する役割にも使用します。
施工後になんらかのトラブルや問題が起きた際にも、工事写真を残しておくことで証拠としての役割を担うからです。
工事完了報告書には、決められたフォーマットがないと説明しました。
しかし、写真撮影の指示がないケースであっても、撮影しておくことでトラブルを未然に防ぐことにつながります。
【無料】工事完了報告書テンプレート(エクセル、word)
無料の工事完了報告書テンプレートを3つ紹介します。
エクセル、wordで使えるので是非ご活用ください。
テンプレート倉庫
初めに紹介する工事完了報告書のテンプレートは、テンプレート倉庫です。
エクセル・word両方で書式が用意されており、シンプルデザインでカスタマイズ性が高い点が特徴です。
シーンに合わせて様々な書式を選べる為、自社にあったテンプレートを活用することが出来ます。
フリーテンプレート
エクセルで作成された無料の工事完了報告書テンプレートは、フリーテンプレートです。
基本項目はもちろん、施工図を描く欄も設けてあるのが特徴的です。
より工事内容を詳細に報告することができます。
aippear
aippearの工事完了報告書テンプレートは、シンプルで見やすいのが特徴です。
社外向けのテンプレートから出面表などの現場管理用のテンプレートまで用意があり、今すぐに使える点も嬉しいです。
工事完了報告書おすすめ施工管理アプリ【5選】
工事完了報告書の作成・管理・保管までが出来るおすすめの施工管理アプリを5つ紹介します。
より業務の効率化を図りたい方は、ぜひご活用ください。
現場ポケット
「使いやすさ」にこだわり作られた施工管理アプリが現場ポケットです。
現場ポケットでは、複数のテンプレートが用意されており、アルバムから写真をはめ込むだけで簡単に報告書が完成します。
また、よく使う文章は定型文に登録しておくことができるので、事前に設定した定型分を選択するだけで工事完了報告書が完成します。
現場ポケットは他社と比較してもコストが安く初期費用は無料で月額料金も年間契約11,880円(税込)。
今なら最大2ヶ月間の無料使用期間もある為、是非この機会にお試しで導入してみてはいかがでしょうか。
主な機能 | トーク機能 掲示板機能 アルバム機能 日報機能 報告書作成 など |
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料金 | 初期費用:0円 月額料金:年間契約「11,880円(税込)」月額契約「13,200円(税込)」 ※最大2ヶ月間の無料使用期間あり |
KANNA
導入企業数が30,000社以上あり、初期費用無料で利用をスタートできる施工管理アプリが「KANNA」です。
アプリをダウンロードするApp Stpreでは、5段階中4.5の評価を得ており、実績も豊富にあります。
KANNAは写真を選ぶだけで報告書の作成ができるため、事務作業の負担が一気に減少します。
また、工事完了報告書で重要な写真管理機能も搭載していることもポイントのひとつ。
写真・図面・仕様書などのデータを一元管理できるため、必要な資料を簡単に見つけられます。
KANNAは、初期費用・月額0円~でチャットやスケジュール管理、協力会社管理など、基本機能が利用可能です。
他社製品と比べ導入ハードルの低さが魅力での為、工事完了報告書作成ツールを初めて導入する企業には特におすすめです。
主な機能 | 工事完了報告書の作成 複数現場の統合管理 柔軟なカスタマイズ設定 |
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料金 | 初期費用:0円 月額:0円~ ※プランによって変動 |
サクミル
株式会社プレックスが提供するオールインワンの施工管理アプリが「サクミル」です。
サクミルの作業日報は、スケジュールや案件情報と連動している為、作成から提出までがとても簡単なのが特徴。
日付や担当者などで検索も可能な為、社員の勤務状況の可視化にも繋がります。
またサクミルを利用しているメインの年齢層は40〜60代であり、直感的に使えるシンプルな設計も評判が高いです。
それでいて初期費用0円、月額費用4,000円で使える業界最安水準のコスト面も魅力的。
今なら2ヶ月間の無料トライアルもある為、是非下記公式HPからチェックしてみてください。
主な機能 | 作業日報作成 スケジュール管理 工程表機能など |
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料金 | 初期費用:0円 月額費用:4,000円 ※2ヶ月間の無料トライアルあり |
テラ施工管理
「0円からはじめる建築DX」をコンセプトにしている、完全無料で利用できる施工管理アプリが「テラ施工管理」です。
リリース1ヶ月で登録者数が3,000社を超えており、高機能で使いやすいのが特徴です。
テラ施工管理では、工事完了報告書のテンプレートが搭載されているので、誰でも簡単に作成ができます。
テンプレートに沿って必要情報を記載するだけで工事完了報告書の作成が完了します。
また、テラ施工管理にはチャット機能が搭載されており、チャット内で使用した写真をそのまま報告書に転用することが可能です。
ほかの施工管理アプリのように、パソコンに写真をアップデートする必要がありません。
主な機能 | 工事完了報告書の作成 工事写真撮影 現場登録機能 |
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料金 | 初期費用:0円 月額:0円 |
Money Forwardクラウド経費(無料テンプレート)
最後に紹介するのは、「Money Forwardクラウド経費」が提供する工事完了報告書の無料テンプレートです。
テンプレートはWord・Excelに対応しているものから、経費内訳が設けられているものまで、幅広く用意されています。
さまざまなシーンで利用されることを想定して作成されているので、誰でも利用できるのがポイント。
ダウンロードするには、メールアドレス・事業者区分・従業員数の記入が必要なので、注意してください。
主な機能 | Excel・Wordに対応 工事手法欄あり 経費内訳あり |
---|---|
料金 | 無料 |
工事完了報告書の書き方
工事完了報告書は、発注先からの指定があるケースを除き、決まったフォーマットはありません。
下記では、工事完了報告書に記載しておく必要がある項目について紹介します。
- 工期
- 工事現場名と工事場所
- 工事金額
- 工事業者・担当者名
- 工事写真の撮影・添付
工期
工期は、工事が行われる期間について記載します。
複数にわたって工事を行う場合は、着工日と完了日を記載し、工事期間を明確にする必要があります。
工事現場名と工事場所
工事発注書などの資料に記載されている、工事現場の正式名称と住所を記載します。
新築でまだ住所がない箇所の施工の場合は、「〜地内」と記入しましょう。
工事金額
工事金額は、契約の際に定めた請負金額を記載します。
工事業者・担当者名
工事業者名と担当者の名前を記載し、担当者印を押印します。
複数の現場監督がいるケースでは、現場責任者の名前を記入することが一般的です。
工事写真の撮影・添付
発注先により、工事写真の提出を求められることがあります。
しかし、工事完了報告書における写真の重要性で説明した通り、写真を撮影することで自社の身を守れるため、必ず撮影しておきましょう。
工事写真を撮影しておくことで工事完了報告書とともに、工事がしっかりと行われた証明ができます。
工事完了報告書の作成時の注意点
工事完了報告書を作成する際は、次のポイントに注意しましょう。
- 工事写真の撮影
- 工事に関係する領収書の保存
- 提出期限の厳守
- 工事完了報告書の保存期間
上記の順に、解説していきます。
工事写真の撮影
工事完了報告書には、工事の状態や進捗がわかる写真の添付が大切です。
工事写真を添付することにより、文字よりも多くの情報を伝えられる他、事実を示す証拠としても活用できます。
工事現場で撮影するべき箇所については、次の通り。
- 着工前
- 着工中
- 着工後
- 完成後に見えなくなる箇所
工事写真は複数枚撮影しておき、いざというときの証明としても活用できます。
工事に関係する領収書の保存
工事に関係する費用や支出がある場合は、領収書をもらい保管しておくことが重要です。
領収書は、工事完了報告書に添付する際に必要な情報です。
工事に関係する費用については、材料費やガソリン代などが含まれます。
領収書の提出がないと、費用として正式に認められない場合もあるため、工事に関係した領収書は保存しておきましょう。
提出期限の厳守
工事完了報告書には、提出期限が定められています。
提出期限を守ることは、契約先との信頼関係の構築にも役立ちます。
工事規模が大きいほど、人件費や材料費などが多くなるため、工事完了報告書の作成に時間が必要です。
工事完了報告書の作成は、余裕をもって作成しておくと安心です。
工事完了報告書の保存期間
工事完了報告書には、原則として5年間保存する義務があります。
そのため、関係書類や帳簿なども処分しないように注意しましょう。
まとめ
工事が無事に完了したことを報告するために必要な、工事完了報告書について解説しました。
工事完了報告書は、他の提出する書類と比べると簡単に作成できる書類ですが、トラブルや問題が発生した際に証拠となる重要な書類です。
記載する項目の指定がない場合は、次の項目を必ず記載してください。
- 工期
- 工事現場名と工事場所
- 工事金額
- 工事業者・担当者名
- 工事写真の撮影・添付
工事完了報告書を提出する際は、工事写真も合わせて撮影することが大切です。
工事完了報告書の作成を円滑に進めるためにも、今回紹介したテンプレートを利用し業務改善に役立ててくださいね。