QOSMOSは、現場の作業や報告管理を効率化するデジタルサービスです。
本記事では、QOSMOSの概要、機能、費用、メリット・デメリットを詳しく解説します。
また、導入の流れや運営元のBPM株式会社に関しても紹介し、QOSMOSの全体像を把握できるよう情報をまとめました。
QOSMOSが自社に適しているかやQOSMOSの特徴や具体的な活用方法を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
QOSMOSとは
QOSMOSは、BPM株式会社が開発した、現場と管理を繋ぐ画期的なメンテナンス業務効率化システムです。
従来の紙ベースでの記録・報告作業をスマホやタブレットで簡単にできるため、リアルタイムでの情報共有が可能です。
現場作業者は、専用アプリのインストール不要で、直感的な操作画面から案件情報や作業内容を簡単に記録・報告できます。
賃貸物件の原状回復工事や駆付け修繕業務、ビルや施設、工場の設備点検・メンテナンス施工など、幅広い業種・業務に対応しています。
QOSMOSの機能・できること
QOSMOSの主な機能は、以下のとおりです。
- 工事や点検など発生した案件の管理
- 現場の状況をURL一つで報告
- 写真帳票作成
- 受発注・承認機能
それぞれの機能に関して、詳しく解説します。
工事や点検など発生した案件の管理
QOSMOSでは、工事や点検など発生した案件を一元的に管理できます。
案件一覧画面では、ステータスや担当者、期限などを条件に絞り込み検索も可能です。
具体的には、以下のような機能があります。
- 案件情報の登録・編集
- 案件一覧の表示・絞り込み
- 案件履歴の参照
QOSMOSの案件管理機能を活用すれば、工事や点検の進捗状況を可視化し、案件管理を効率化できます。
現場の状況をURL一つで報告
QOSMOSでは、案件登録時に専用のURLが発行されます。
URLには、案件の内容や報告テンプレートが紐付けられており、メールやチャットで共有するだけで作業指示が完結するのが特徴です。
従来のように、電話やメールで指示内容を伝え、現場担当者から報告書をもらう煩雑な作業から解放されます。
写真帳票作成
QOSMOSは、現場作業者からアップロードされた写真やコメントを自動的に写真帳票に反映できます。
写真帳票は、あらかじめ作成しておいたフォーマットに沿って自動的に作成されるため、手作業による帳票作成の負担軽減につながります。
従来の写真帳票作成では、現場作業者が撮影した写真をデジカメからパソコンに取り込み、圧縮やトリミングを行った後、Excelなどに貼り付けて作成していました。
QOSMOSの写真帳票作成機能を活用すれば、写真帳票作成業務を効率化し、報告書の作成時間を短縮できます。
受発注・承認機能
QOSMOSには、案件ごとに電子書類を共有・承認できる機能があります。
この機能により、発注から作業報告、請求までをワンストップで行うことができ、案件全体の進捗状況の可視化が可能になりました。
従来、見積書や発注書、請求書などの書類は紙で発行・共有していました。
そのため、書類の印刷・郵送・保管にコストと時間がかかったり、書類の紛失や承認に時間がかかったりするなどの課題もありました。
QOSMOSの電子書類共有・承認機能を活用すれば、案件全体の業務を効率化し、情報共有を円滑化できます。
QOSMOSの費用・料金
QOSMOSの料金は、公式サイトでは公開されていません。
導入を検討している企業は、QOSMOSの公式サイトより個別に問い合わせて詳細を確認する必要があります。
しかし、無料トライアルが用意されているため、実際の導入前にサービスを体験できます。
まずはトライアルを試してみて、QOSMOSが自社の課題解決に役立つのかを判断してみてください。
QOSMOSのメリット・デメリット
QOSMOSの導入を検討するには、メリット・デメリットを把握しておく必要があります。
QOSMOSのメリット
QOSMOSの主なメリットは、以下のとおりです。
- QRコードの活用で即時報告可能
- 誰でも簡単に扱えるシンプルな操作性
- ID数に比例した料金加算がない
それぞれ詳しく解説します。
QRコードの活用で即時報告可能
QOSMOSのメリットの一つは、QRコードを活用したスムーズな報告機能です。
現場作業員は、専用のQRコードをスキャンするだけで、写真やテキストなどを簡単に報告できます。
従来の紙ベースの報告書と異なり、場所や時間に縛られずに、リアルタイムでの状況共有が可能です。
QRコード報告機能により、作業員の報告負担を大幅に軽減できるため、作業効率も向上します。
誰でも簡単に扱えるシンプルな操作性
QOSMOSは、直感的な操作性で、パソコンやスマートフォンに慣れていない方でも簡単に利用できます。
シンプルな画面構成と分かりやすいアイコンで、必要な機能をすぐに探し出せるからです。
複雑な操作を覚える必要がなく、誰でもすぐに使いこなせるため、導入後のスムーズな運用が期待できます。
ID数に比例した料金加算がない
QOSMOSは、ID数に比例した料金加算がありません。
そのため、利用するID数が増えても、追加料金が発生する心配がありません。
これは、多くのユーザーを抱える企業にとって、大きなメリットです。
ID課金制の場合、利用するID数が増えると、比例して月額料金が高くなってしまいます。
しかしQOSMOSであれば、多くのIDを登録してもランニングコストを抑えることが可能です。
また、利用状況に合わせて柔軟にID数を増減できるため、無駄な料金が発生しません。
QOSMOSのデメリット
QOSMOSの主なデメリットは、以下のとおりです。
- 導入コストがかかる
- データのセキュリティ対策が必要
- 紙ベースでの報告書出力には不向き
それぞれ詳しく解説します。
導入コストがかかる
QOSMOSを導入する際には、導入費用などが発生します。
企業の規模や求める機能によって費用は変動するため、具体的な費用を確認するには、QOSMOSの公式サイトに問い合わせしなければなりません。
システム導入に伴う費用と、導入により解決する課題の費用対効果を検討し、慎重に判断するようにしましょう。
データのセキュリティ対策が必要
QOSMOSのようなシステムを導入する際、データのセキュリティ対策は避けて通れません。
顧客の個人情報や企業の機密情報をやり取りする可能性があるからです。
具体的な対策としては、以下のような対策が考えられます。
- 社員ごとに閲覧できる情報を制限
- データの暗号化
- ユーザーのアクセス履歴などを記録して管理
これらの対策を実施するには、ITセキュリティの専門知識や追加の予算が必要になる可能性があります。
紙ベースでの報告書出力には不向き
QOSMOSは作業・報告管理に特化したデジタルサービスです。
このシステムは主にデジタル環境での利用を想定しているため、紙ベースでの報告書出力には不向きな面があります。
具体的には、デジタルデータを紙の報告書形式に変換する際に追加の手間が必要となる可能性があります。
また、QOSMOSのリアルタイムで更新されるデータを静的な紙の形式で表現するのは困難です。
さらに、紙の報告書では、QOSMOSの持つデータ分析や傾向把握などの機能を十分に活用できない課題もあります。
紙の文書による報告を重視している企業では、QOSMOSの導入に際して追加の対応が必要になる可能性があります。
QOSMOSの評判・導入事例
実際に導入した企業の声は、導入する際の重要な判断材料になります。
QOSMOSを実際に導入した企業を3社紹介します。
株式会社ジェイエーアメニティーハウス
「QR報告」によって作業工数が87%減! ”報告書作成地獄”が大きく変わった
Qosmosに感じた一番の良い点は「現地でQRコードをかざすだけで、スマホから作業報告ができること」です。スマホ上に報告項目をあらかじめ設定できますし、写真も容量を気にせずアップロードできる。報告フォームもカスタマイズ性が高いので、弊社ではどの職人も活用できるように複雑すぎないシンプルな作りにしました。
管理職の視点としては、報告書が1クリックで作成できる点と、データ保存に期限がない点が大きいです。撮影した写真と入力したテキストが自動的にフォーマットへ区民こまれるので時間をかけずに済みますし、法律で定められた保存期間を気にすることなく運用できます。
こうした点が弊社の業務にマッチしたので、今ではQosmosを使い倒しています。報告件数でいうと月間1,000件以上ですね。職人を悩ませていた報告書作成は、1件当たり15分から2分(約87%減!)に改善しましたし、4,000棟の工程管理は私一人で問題なく回っています。
引用元:https://lp.qosmos.biz/case/ja-amenityhouse/
株式会社JALUXトラスト
デジタル化の模索を始めた矢先、Qosmosに白羽の矢
機能的な要件ももちろんですが、実際の案件に同行押してもらい、そこで操作感を体験できたことが一番大きかったです。現場の人間、管理側の人間とも決してITリテラシが高いとは言えないなか、粘り強く説明してくれたり、一緒になって弊社向けの活用シーンを考えてくれたりと、手厚いサポートはありがたかったですね。
年代に関わらず受け入れられるシンプルさ
Qosmosの導入時、BPM社(Qosmos運営)にレクチャ会を実施してもらいました。実際に活用するメンバーには60代の、決してデジタルツールになれているとは言えないベテランの社員もいる中でしたが、Qosmosの作りがシンプルであったり、丁寧に教えてもらったことで徐々にではありますが問題なく活用できている状況です。
特に管理物件における緊急対応業務・原状回復のあたりは弊社の業務にQosmosがしっかりなじんできています。(もともとかなりアナログな運用もあったため仕方ないですが、)時折操作がおぼつかない社員も散見されるので(笑)、引き続き活用習慣をつけていきたいです。
引用元:https://lp.qosmos.biz/case/jalux-trust/
NKコンサルティング株式会社
導入1か月で報告業務の負担が半減
導入後は修繕や原状回復工事等のレポートに加え、清掃・巡回スタッフが決められた業務を行っているかのエビデンス作りとしても活用しています。
社内メンバーや協力業者への普及も、「少し入力項目が多い」などのフィードバックをもらいながら進めました。「管理側にとって報告してほしい内容」と「現場側にとってなるべくストレスがない報告形式」のバランスが取れるように、自分達でカスタマイズして日々改善しています。
リアルタイムで報告があがってくることもメリットとして感じていて、電話確認の頻度が減って必要最低限の状態に近づいています。タスクの抜け漏れも減っていると感じています。所感ベースですが、報告書作成に関連する一連の業務が以前と比べて5割ほど削減されています
引用元:https://lp.qosmos.biz/case/nk-consul/
QOSMOS導入の流れ
QOSMOSは、最短約1ヶ月で本格導入が可能なスピーディーな導入体制が魅力です。
具体的な導入の流れは以下の通りです。
- お問い合わせ(QOSMOS公式サイトのお問い合わせフォームから連絡)
- サービス説明・でも実演(実際の操作画面を見ながらスタッフが説明)
- トライアル・運用構築(トライアル運用開始)
- 本格運用開始(現場への導入支援や、ユーザー研修などを実施し、円滑な運用開始)
QOSMOSは、導入が簡単でスピーディーなだけではなく、導入後のサポート体制もしっかりしているため、安心して導入できます。
運営元『BPM株式会社』について
QOSMOSを運営するBPM株式会社は、2011年に建物メンテナンスの施工管理会社
として設立されました。
自社の経験とノウハウを活かし、建物メンテナンス業務の効率化を目的としたクラウド型CMMS「Qosmos」を開発しました。
BPM株式会社の概要は、以下のとおりです。
会社名 | BPM株式会社 |
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設立 | 2011年4月 |
事業内容 | 建物メンテナンス管理クラウドサービス『Qosmos』の開発販売設備保全管理クラウドサービス『SUKKHA』の開発販売建物メンテナンスの施工管理建物メンテナンスに関わるコンサルティング |
所在地 | 〒101-0032 東京都千代田区岩本町2-5-6SANYO BLDG 5F(本社) |
代表者 | 桐原 康輔 |
QOSMOSの総合評価
QOSMOSは、メンテナンス現場を支援する作業・報告管理デジタルサービスです。
QOSMOSの主なメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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QRコードの活用で即時報告可能 誰でも簡単に扱えるシンプルな操作性 ID数に比例した料金加算がない | 導入コストがかかる データのセキュリティ対策が必要 紙ベースでの報告書出力には不向き |
QOSMOSは、建設現場の効率化に役立つツールですが、メリットとデメリットを理解した上で、自社の状況に合致するかどうかを判断する必要があります。
導入を検討している場合は、無料トライアルなどを活用して、実際にシステムを試してみることをおすすめします。