近年、設備の老朽化や人手不足が深刻化する中、効率的な設備管理へのニーズが高まっています。
そこで注目を集めているのが、クラウド型の設備点検管理システムです。
今回はそんな設備点検管理システムの中からMoniplatを紹介します。
Moniplatは、スマホで簡単に定期点検が行え、設備の稼働状況をリアルタイムで把握できる設備点検管理システム。
本記事では、Moniplatの口コミ評判、機能・料金、導入事例、運営元情報などを詳しく解説します。
Moniplat導入を検討している方、設備管理の課題にお悩みの方は、参考にしてください。
Moniplatとは
Moniplatとは、株式会社バルカーが提供する時間基準保全(TBM)と状態基準保全(CBM)の両方に対応した、設備点検プラットフォームです。
Moniplatの特徴は、スマートフォンアプリを通じて現場での点検作業や点検報告書の承認・申請が行えることです。
Moniplatは、製造業や食品工場、医療機関、物流倉庫など、さまざまな業種・業態で導入されています。
Moniplatの機能・できること
Moniplatoの機能には、以下のようなものが挙げられます。
- さまざまな設備をクラウドで一元管理
- 報告書から点検結果を自動グラフ化
- 状態監視で異常予測
- 管理者承認の設定
それぞれ詳しく見ていきましょう。
さまざまな設備をクラウドで一元管理
Moniplatは、従来の紙ベースやExcelでの管理では難しかった、複雑で煩雑な設備保全を一元管理できます。
具体的には、以下のような作業が可能です。
- 設備の登録
- 点検項目・頻度の設定
- ユーザー管理
- 定期メンテナンスの時期や点検結果の管理承認などをメールで通知
いずれも直感的なインターフェースで簡単に操作できるのも特徴です。
報告書から点検結果を自動グラフ化
Moniplatの機能の一つに、報告書から点検結果を自動的にグラフ化する機能があります。
点検作業者が入力したデータは、Moniplatのシステムによって自動的に処理され、分かりやすいグラフや図表に変換。
作成されたグラフは、報告書に自動的に組み込まれるため、手作業でのグラフ作成にかかる時間と労力の削減にもつながります。
状態監視で異常予測
Moniplatの機能の一つが、状態監視による異常予測です。
システムは設備から収集したデータを常時分析し、通常とは異なる動作パターンや性能の変化を検出します。
情報は、分かりやすいグラフ形式で表示されるため、設備のステータスを一目で把握できるのも特徴です。
管理者承認の設定
Moniplatの管理者承認設定機能は、業務フローに合わせて柔軟にカスタマイズできる機能です。
点検結果の承認や設備の登録など、上長の承認が必要な手続きを効率的に管理できます。
システムでは、1次承認者、2次承認者など、複数階層の承認プロセスを簡単に設定できます。
承認が必要な項目が発生すると、システムは自動的に該当する承認者にメール通知を送信してくれるのも特徴です。
Moniplatの費用・料金
Moniplatの料金体系は、登録する設備数によって異なります。
初期費用は無料で、毎月1日~20日の間の「最大登録設備数」で月額利用料が決定します。
設備台数による月額料金は、以下のとおりです。
20設備まで | 0円 | 小規模な工場や事業所でも、気軽に導入可能基本的な機能はすべて利用可能 |
---|---|---|
50設備まで | 月額15,000円 | 中規模な工場や事業所におすすめ複数拠点での利用にも対応可能 |
100設備まで | 月額30,000円 | 大規模な工場や事業所におすすめ高度な機能も利用可能 |
100設備以上の月額料金は、以下のとおりです。
150設備まで | 月額40,000円 |
---|---|
200設備まで | 月額60,000円 |
250設備まで | 月額75,000円 |
300設備まで | 月額90,000円 |
350設備まで | 月額105,000円 |
350設備以上 | 月額150,000円 |
上記はあくまでも目安であり、オプション機能やサポートプランを追加する場合は、別途料金が発生します。
詳しくは、Moniplatの公式ホームページで確認してください。
Moniplatは、20設備まで無料で利用できるため、導入コストを抑えたい企業におすすめです。
Moniplatのメリット・デメリット
Moniplatは、設備点検プラットフォームです。
作業効率の向上が期待できますが、導入前にはメリット・デメリットをしっかり理解しておく必要があります。
Moniplatのメリット
Moniplatの主なメリットは、以下のとおりです。
- TBM(定期点検)機能は一定設備数まで無料で利用可能
- 複数のCBM(状態ベース点検)を一元管理
- 点検状況がリアルタイムで反映
それぞれ詳しく見ていきましょう。
TBM(定期点検)機能は一定設備数まで無料で利用可能
Moniplatのメリットの一つに、TBM(定期点検)機能が無料で利用できる点です。
これは、中小企業や設備管理を始めたばかりの企業にとって大きな利点となるでしょう。
一定数の設備まで無料で利用できるため、初期投資を抑えながらシステムの導入が可能です。
スマホで簡単に定期点検が可能
Moniplatは、スマホアプリから簡単に点検結果を入力できるため、現場での作業時間を大幅に短縮できます。
また、点検結果はクラウドで自動的に管理されるため、データ化の手間が不要です。
さらに、グラフ化や報告書作成も自動化されるため、分析や報告にかかる時間も大幅に削減できます。
点検状況がリアルタイムで反映
Moniplatの特徴の一つは、点検状況がリアルタイムで反映されることです。
Moniplatでは点検項目を入力するたびにデータが自動的に更新されるため、常に最新の情報を確認できます。
また、リアルタイムの点検状況に基づいて、最適な保全計画を立案も可能です。
例えば、故障のリスクが高い設備を重点的に点検したり、定期点検の頻度を調整したりすれば、設備の稼働率向上と保全コストの削減に貢献できます。
Moniplatのデメリット
Moniplatの主なデメリットは、以下のとおりです。
- 設備台数が多い場合は月額料金が発生する
- スマホアプリからでは詳細な設定ができない
- サポート体制が不十分
それぞれ詳しく見ていきましょう。
設備台数が多い場合は月額料金が発生する
Moniplatのデメリットの一つは、設備台数が一定数を超えると月額料金が発生する点です。
小規模な企業や限られた設備数での利用には有利ですが、大規模な設備管理を行う企業は慎重に検討する必要があります。
月額料金は登録する設備数に応じて段階的に増加していくため、企業の規模が拡大したり、管理対象の設備が増えたりするにつれて、コストが上昇する可能性があります。
スマホアプリからでは詳細な設定ができない
Moniplatのスマホアプリは、現場での迅速なデータ入力や基本的な点検作業に有用ですが、詳細な設定や高度な管理機能へのアクセスには制限があります。
例えば、新しい設備の追加、複雑な点検スケジュールの設定、高度な分析レポートの生成などは、主にデスクトップ版やウェブブラウザを通じてのみ可能です。
現場のスタッフが即座に複雑な設定変更や詳細なシステム調整を行うことが難しいため、柔軟性が制限される場合があります。
また、スマートフォンの画面サイズの制約により、大量のデータを一度に表示したり、複雑なグラフや図表を詳細に分析したりも困難です。
サポート体制が不十分
Moniplatのデメリットの一つに、サポート体制が不十分な点が挙げられます。
具体的な課題は、以下のとおりです。
- 電話サポートがない
- 問い合わせへの回答が遅い
- 担当者によって回答内容が異なる
技術的な知識が豊富でない中小企業にとっては、リソースの不足が導入や運用の障壁となる可能性があります。
また、サポートの対応時間が限られているため、24時間稼働の工場や施設では、緊急時の対応に不安を感じる場合があるかもしれません。
Moniplatの評判・導入事例
ここでは、Moniplatの導入事例をいくつか紹介します。
匿名
確かに始めやすい
ただ、ウェブ側はやや遅い。改善希望です。
あと、アナログ計器の自動読み取り機能は期待してあます!
引用元:https://apps.apple.com/jp/app/moniplat-%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%88/id1670033471
株式会社デジック
MONiPLAT TBM導入の動機
紙ベースの点検をやめたい…
定期記録を紙で保管したくない…
点検スケジュールを確立したい…
効果
デジタル定期保全で会社のiPadも有効稼働
クラウド保管により保管スペースの確保が不要に
スケジュール機能でルーティン化され意識も向上
導入してみて
展示会でモニプラットを見つけ、導入いたしました。まず、やはり、初期費用がかからない点が魅力的でしたし、20設備まで無料というのもあって気軽にスタートできました。
プレス機やクレーンの大きな設備からノギスや秤などの小型の機器まで、定期保全している設備を登録し運用しましたが、使い方が分からないことはなかったですね。紙からiPadに定期保全が移行されてから、社員の意識も変わりました。
引用元:https://moniplat.com/cases/tbm/digic/
株式会社林田産業様
導入の背景
(株)林田産業では、事業の1つとして水道局から公共下水道処理施設の運営受託をしています。具体的には、汚水を微生物の力で浄化するための「微生物管理」及び、それに伴う、各種機器設備の点検行っています。この点検結果を定期的に市役所に報告する必要性がありましたが、紙でのオペレーションが多く残っており、モニプラットの導入を検討することになりました。
導入してみて
導入後は、あらかじめモニプラットに設定しておいた設備に対してiPadで点検結果を入力し、クラウド上で承認を得るだけと効率化され、データ化の時間はすべてなくなりました。結果、約1.5時間の点検業務の短縮が可能に。無料で本格的なお試しができたこともよく、弊社のDX化を大幅に後押ししてくれる存在になりました。
クラウド上での承認プロセスで、これまでは必ず会社でしかできなかった承認を遠隔で行えることとなり、働き方改革にも繋がりそうです。価値を生まないデータ化の業務時間は削減し、人は人にしかできない業務に専念できるようになりました。また、設備の点検情報が一元で管理され可視化されたことにより、点検漏れなどのチェックも容易になりました。
引用元:https://moniplat.com/cases/tbm/hayashida/
株式会社スリーシープランニング様
Moniplat TBM導入の動機
- バックオフィス効率化とコンプライアンスの徹底…
- 車両情報など情報共有のタイムラグを削減したい…
- 独自の点検項目にカスタマイズがしたい…
効果
- 定期保全が楽になり、エビデンスとして残せる
- 車両情報の共有がリアルタイムにできる
- 他の運行管理ソフトにないカスタマイズが可能
導入してみて
アプリがあれば、どこでも簡単に定期保全が行えますし、そのデータもクラウドに保存されます。
それに、例えば、そろそろオイル交換をした方がいいというような情報の共有も、紙だと最大3日間のタイムラグがあったのに、ほぼリアルタイムに行えます。
「承認してください」という内容がメールで担当者に向けて飛ぶこともいいですね。通常は承認しなくてもよいのですが、何らかの問題が発生した場合、特定の担当者に承認を求めることができるという安心感があります。最後に、弊社は、産廃エキスパート認定を取得しており、「先進的な取組」としてMoniplatの活用事例を報告させていただいています。DXの一環として導入致しましたが、バックオフィス業務の省力化・効率的に貢献できると期待し、私たちも使いこなしていきたいと思います。
引用元:https://moniplat.com/cases/tbm/cccpl/
Moniplat導入の流れ
Moniplat導入は、大きく分けて「定期点検」と「状態ベース点検」の2つの流れがあります。
それぞれの導入手順は以下の通りです。
定期保全(TBM)の導入手順 | 状態ベース点検の導入手順 |
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①Moniplat公式から無料登録 ②対象設備の登録や点検項目、スケジュールなどを設定 ③定期点検日のリマインドメールが届く ④点検結果の入力と保存 | ①Moniplat公式より問い合わせ ②専門スタッフによるヒアリング対象設備に必要なセンサなどの設置 ③専属スタッフが設定代行 ④管理開始 |
Moniplatは導入方法もシンプルで、専門知識がなくても簡単に導入できます。
運営元『株式会社バルカー』について
Moniplatを開発・提供する株式会社バルカーは、1927年創業の老舗素材メーカーです。
「バルカーグループ」として、産業機器や化学、機械、自動車など、あらゆる産業向けに、ファイバーやふっ素樹脂、高機能ゴムなどの各種素材製品を設計・製造・加工・販売しています。
近年は、培ってきた素材技術を活かし、ソフトウエア開発やインターネットサービス提供、コンサルティングなど、事業領域を拡大しています。
株式会社バルカーの会社概要は以下のとおりです。
商号 | 株式会社バルカー(英文表記 VALQUA,LTD.) |
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所在地 | 〒141-6024東京都品川区大崎二丁目1番1号 ThinkPark Tower24階 |
創業 | 昭和2年1月21日 |
資本金 | 約139億円(2022年3月31日現在) |
年商 | 約335億円(2022年3月期実績・グループでは約531億円) |
株式上場市場 | 東京証券取引所プライム市場 |
従業員数 | 410名(グループでは1,772名、2022年3月31日現在) |
事業内容 | 産業機器、化学、機械、エネルギー、通信機器、半導体、自動車、宇宙・航空産業等、あらゆる産業向けにファイバー、ふっ素樹脂、高機能ゴム等各種素材製品を設計、製造、加工および販売ソフトウエアおよび情報機器の開発および販売、関連する電子商取引などインターネットを利用した各種サービスの提供、コンサルティング、エンジニアリング、その他技術・ノウハウに関する事業 |
Moniplatの総合評価
Moniplatは、設備管理の効率化とコスト削減を目指す企業にとって、魅力的なツールです。
導入を検討する際には、メリットとデメリットを理解した上で、自社のニーズに合致するかどうかを判断する必要があります。
主なメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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TBM(定期点検)機能は一定設備数まで無料で利用可能 複数のCBM(状態ベース点検)を一元管理 点検状況がリアルタイムで反映 | 設備台数が多い場合は月額料金が発生する スマホアプリからでは詳細な設定ができない サポート体制が不十分 |
Moniplatは、設備台数が少なく、基本的な機能のみを求める企業にとって、コストパフォーマンスの高いツールです。
Moniplatの導入を検討している場合は、無料トライアルを利用して、実際に使い心地を試してみることをおすすめします。