点検表は、設備管理のベースとなるものです。
そのペーパーレス化は設備管理業務の効率化や生産性の向上に直結します。
点検表をペーパーレスにして電子化することで、設備管理計画及び日常の点検業務、点検データの蓄積と分析などを一元化して管理することが可能になります。
この記事では、設備管理における点検表の重要性、ペーパーレス化するメリットとデメリット、ペーパーレスの成功事例、おすすめの設備管理アプリについて解説していますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
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点検表はペーパーレス化で業務効率化

設備管理には、大きくビル設備管理と工場設備管理がありますが、どちらも施設内の設備の維持管理を行う業務です。
ビル設備管理は、設備の点検や保守を通して、建物を安全で快適な状態で長期間保つことが目的です。
工場設備管理では、設備の点検や動作確認、修繕などを行い、正常な生産工程を維持する保全管理が主な目的になります。
現在は社会全体が成熟して、施設や工場の新設は減少していますが、既設のビルや工場を効率的に維持管理したいというニーズは高まっています。
しかし実際は、就業人口の減少や高齢化などで、就労者は減少の一途をたどっているのが現状です。
そのため、人手不足の解消を目指し、設備管理を含むさまざまな業種でDX化が盛んになっています。
設備管理のデータベースとなる点検表をペーパーレス化し、業務の効率化に取り組むのは時代の趨勢であるといえるでしょう。

点検表をペーパーレス化するメリット・デメリット

点検表とは、さまざまな設備や機器に対して、異常や不備がないか、正常に動作するかを検査して記録するものです。
例えば、ビル設備管理では、電力設備、空調設備、給排水設備、消防設備などが点検の対象となります。
点検表をペーパーレス化するメリット・デメリットについて解説します。
点検表をペーパーレス化するメリット
点検表をペーパーレスにして電子化することで得られる、さまざまなメリットを以下の3つに集約して説明します。
- 入力ミス・漏れを大幅削減
- 現場で点検データを編集
- 点検結果の蓄積と管理が簡単
点検項目は、電力設備一つとっても、キュービクル、電力計、電圧計、電流計などがあります。
それぞれについて点検箇所、点検項目、点検結果、点検時の異常などの記入も必要です。
また、点検には、法定点検と自主点検があります。
さらに自主点検は、作業前点検、定期点検、臨時点検などに区分されます。
このように点検表には、さまざまな記入が必要です。
点検現場で紙に記入していると、項目欄がズレたり数値の転記ミスをしたりする、ヒューマンエラーが多くなりミスにも気づきにくいです。
しかし、タブレットやスマホなどを活用すればミスを大幅に削減できて、エラーメッセージの表示などでミスにも気がつきやすくなります。
点検表をペーパーレス化するデメリット
点検表のペーパーレス化で考えられるデメリットは以下の3つです。
- 紙よりも視認性が低い
- 操作に慣れるまで時間が必要
- セキュリティ対策が不可欠
ペーパーレス化のデメリットとしてよく挙げられるのは、紙の一覧よりも見づらくなって、視認性が低くなるという点です。
細かい部分を拡大したり、縦横にスクロールしたりする必要があるということです。
しかし、これはデジタルデータで閲覧するという前提で、レイアウトや構成を調整すれば見やすい資料を作成することは可能でしょう。
点検表をペーパーレス化した成功事例

ビルメンテナンス業界でのペーパーレス化の成功事例を、導入の動機や背景、導入の決め手、導入後の評価の3つのポイントで紹介します。
SmartGENBA導入による成功事例|タカラビルメン
<導入の動機や背景>
アパートの巡回業務で、デジカメで撮影した多数の写真(数十〜百数十枚)と巡回内容をエクセルの報告書に手作業で張り付けていた。報告書の作成に毎日5〜6時間費やしていた。<導入の決め手>
- 他社の製品よりも「安価」「操作が簡単で分かりやすい」。
- オールインワンシステムで使いやすく、完成度が高かった。
- クラウドタイプは安価な月額サービスで、スモールスタートが可能だった。
<導入後の評価>
引用元:https://www.isoroot.jp/case/162/
- 画面による指示に従って作業を進めることで、実施漏れや撮影漏れがなくなった。
- 毎月100時間以上の作業時間を短縮、余裕のできた時間を営業活動に充てている。
- 報告書の出力の品質が一定になり、内容・見た目のクオリティーが高まった。
cyzen導入による成功事例|三井住友海上あいおい生命保険株式会社
<導入の動機や背景>
営業部門におけるDX推進の一環として営業活動や業務プロセスのデジタル活用を進めています。特に、報告業務の効率化やコミュニケーションの活性化が課題として挙げられ、従来の手法であるエクセルやメールによる報告に時間を要しているとの声がありました。
<導入後の評価>
引用元:https://www.cyzen.cloud/casestudy/ms_ad
- スマートフォンから社内外問わずリアルタイムに報告ができる
- 訪問履歴が確認できるため、訪問前の準備も効率的に行える
- メンバーの行動が可視化されることで、マネージャーは適切な指導が可能
SmartFAM導入による成功事例|日立産業制御ソリューションズ
<導入の動機や背景>
施設・設備の業務が属人化して、業務の全体的な把握が困難になっており、部門間・全社間での情報共有もできていなかった。また人事異動による引継ぎ情報も共有できていない現状だった。
<導入の決め手>
- 「施設・設備」と「固定資産」の2つの管理が可能である。
- システムのユーザビリティが高く、管理作業の効率化が可能と考えた。
- 全ての情報が紐付いているため、簡単にデータの修正が可能。
<導入後の評価>
引用元:https://info.hitachi-ics.co.jp/product/smartfam/exam/case2/
- 「ロケーション管理画面」「故障履歴管理画面」の機能性が高い。
- 今まで属人化していた情報を社員間で共有することができた。
- 業務に関する教育や引継ぎの負荷が軽減し、業務の標準化が可能になった。
点検表のペーパーレス化には設備管理アプリの導入がおすすめ

点検表をペーパーレスにして電子化することは、設備管理計画及び日常の点検業務、点検データの蓄積と分析などを一元化して管理することに繋がります。
これは、単に点検業務にとどまらず、設備管理業務全体を効率化するものであり、さまざまな業種で取り組みが進んでいる「企業のDX化」にもかなうものです。
ただし、これらの点検業務を含む設備管理システムは数多く存在しています。
どのシステムが自社に適合しているか、何の予備知識もなく選ぶことは難しいでしょう。
そういう方に、ぜひ一読していただきたいのが下記の記事です。
設備保全管理システムの現状と選び方、おすすめのシステムを分かりやすく解説しています。

まとめ

ここまで、点検業務における点検表のペーパーレス化について、以下の内容で解説してきました。
- 点検表をペーパーレス化する重要性
- 点検表をペーパーレス化するメリット・デメリット
- 点検表をペーパーレス化した成功事例
現在、さまざまな業種で業務のDX化が進んでおり、少子高齢化による就労人口の減少を補完しています。
設備保全管理に携わる方たちにとって大きな負担となっている、点検表作成のペーパーレス化をスタート地点として、設備保全管理システムによる業務の効率化を目指してはいかがでしょうか。
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