製造業の現場におけるDX推進が加速するなか、手作業や紙帳票から脱却し、業務効率化・コスト削減・一元管理を実現する「電子帳票システム」のニーズが増えています。
電子帳票システムはさまざまな種類があり、製造業向けの電子帳票システムがどのような役割を果たしてくれるか知りたい方もいるのではないでしょうか。
この記事では、製造業向け電子帳票システムの概要から実際に導入している成功事例、選定ポイントから製造業に適した電子帳票システム13選を紹介しています。
自社に最適なシステム選びの参考として、現場の課題解決や将来の成功を後押しするためのヒントをぜひ活用ください。
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【製造業も必須】電子帳票システムとは?

電子帳票システムとは、見積書・請求書・注文書などの各種帳票を、電子データとして作成から管理まで一元管理できるシステムのことです。
従来の紙ベースでのやりとりでは、紙やコピー代、郵送料・保管スペースなどが必要でした。
しかし、電子帳票システムを導入することで、従来必要だった帳票運用のコストが大幅に削減できます。
キャビネットや倉庫などの保管スペースも不要となることがメリットです。
また、電子帳票を利用することで、アクセス権やログ管理が容易となるため、セキュリティ面でも優れています。
電子帳簿保存法やインボイス制度などの法令要件にも対応しやすく、内部統制や監査手続きも効率的に実施可能です。
製造業こそ電子帳票システムを導入すべき
電子帳票システムを導入することで、帳票の作成・共有・保存などの業務が一気通貫で管理でき、従来の紙ベースの管理に比べると、作業工数・作業時間が大幅に削減できます。
ただし、製造業はいまだに紙ベースでの管理に頼っている企業が多く存在します。
2023年に発表された「DX白書2023」のデータを見ると、業種別DX取り組み状況調査では、製造業でDXを実施している企業は全体の22.8%でした。
製造業全体の傾向として、売上規模が大きくなるほどDXに取り組んでいる企業の割合が高いことも、データとして発表されています。
DXに取り組むに当たっての課題というアンケートでは、「DXに関わる人材が足りない」「具体的な効果や成果が見えない」が上位を占めていました。
このことから、DX人材の不足のほか導入するメリットや成果がわからずに導入を踏みとどまっている企業が多いことがわかります。
参考:独立行政法人情報処理推進機構「DX白書2023」より
そのため、電子帳票システムを導入し業務効率を図り、業務改善・工数削減を進めることが大切です。
製造業でよく使われる帳票の種類
実際に製造業でよく使われる帳票の種類一覧を作成しました。
概要も説明しているので、ぜひ参考にしてください。
機能 | 概要 |
---|---|
見積書 | 製品の価格や内訳、取引条件や納期を記載している帳票 |
請求書 | 製品やサービス代金の請求内容が記されている帳票 |
納品書 | 製品・サービスを納品したことを証明する帳票 |
受領書 | 製品・サービスを受け取った企業が、受領したことを取引先に証明する帳票 |
検収書 | 製品・サービスを発注した企業が、受け取った商品に不備がないか証明するための帳票納品された商品に汚れや傷などの問題がないかを確認したうえで作成する |
作業報告書(日報) | 当日の作業実績や異常または進捗を記録する帳票現場管理や工程見直しなどに活用される |
作業指示書 | 製造業務の各工程における作業内容や手順を詳細に示し、現場作業員の指示伝達に使用する帳票 |
設備点検記録表 | 製造工程で使用する設備に異常があるかないかを記入する帳票 |
出荷指示書 | 受注内容をもとに製品の情報(型番・単価・数量など)を記入する帳票現場倉庫へ指示するために利用する |
在庫管理表 | 原材料や完成品の在庫数を管理し、生産計画や発注の基礎となる帳票 |
製造業で電子帳票システムを導入した成功事例
製造業で電子帳票システムを導入している成功事例を3つ紹介します。
実際にどのような経緯で導入を決めたのか、改善内容について知りたい方は必見です。
Pasco / 敷島製パン株式会社
― ナビエクスプレスをお選びいただいた“決め手”を教えていただけますか?
山田氏:ナビエクスプレスに最終的に決めた一番の理由は、導入実績による安心感です。実はほかにも2社ほど比較検討していましたが、中でもナビエクスプレスが一番大企業導入の実績事例が多く、信頼ができました。
また、弊社の基幹システムともスムーズに連携できるため、システムの運用負担も、作業負担も一番おさえられそうである、といったことも重視しました。
さらに、ログインするだけというナビエクスプレスの手軽さは、お取引先様のご負担が非常に軽くなるため、導入におけるメリットが大きいと感じました。面倒な登録作業がないからこそ弊社からご説明もしやすく、理解もしていただきやすいからです。
検討するうちに出てきた問題点や疑問点に関しても、こまめなオンラインでの打ち合わせで解消していただけたことも決め手のひとつになりました。
引用:ナビエクスプレス公式HP導入事例より
トヨタ自動車東日本株式会社
しかし、i-Reporterを導入した現在は、測定したデータを無線で転送できるデジタルトルクレンチのボタンを押した瞬間にデータがiPadに転送されるようになっていますので、「トルク記入」「日毎計算」「傾向分析」という工程がすべて自動化されています。
i-Reporter導入によって、作業時間が短縮されたのはもちろんのこと、手書きによる人的ミスがなくなり、さらに付加価値として「車両情報、使用するデジタルトルクレンチ、測定トルク」の入力情報を、マスタ登録情報と比較し照合させる機能も追加したことで、信頼性向上の効果も得られています。
引用:i-Reporter公式HP導入事例より
株式会社TBM
【運用・評価】煩雑な処理を解消し対応工数を1/2に削減 属人化しないシステムのベースができた。
続いて、実際に導入された後の運用状況やその効果について伺った。
「Salesforceと帳票DXの導入により、ダブル入力やデータ照合などの工数は削減されました。それに伴う入力ミスなどのヒューマンエラーも解消されています。また、全員で活用するということも実現され、属人化しない環境を構築できたと思います。」(梁田氏)
実際オペレーション業務で使われている小林氏からは「すごく楽になった」というお言葉をいただいた。
「請求書を除く帳票、見積書・発注書・納品書などですね。そのあたりはすべて帳票DXを使っています。出力した帳票は指定のGoogleドライブに自動保存されますし、電子帳簿保存法に沿った命名規則にファイル名が自動で設定されます。1案件に10分かかっていた作業工数が半分になりました。現在動いている案件数としては月に130件ほどあるので、大きな工数削減になっています。」(小林氏)
引用:帳票DX公式HP導入事例より
【製造業向け】電子帳票システムの選び方

製造業向け電子帳票システムの選び方を3つにまとめました。
- 自社の業務・現場ニーズへの適合性があるか
- 他システムとの連携が可能か
- 法令・セキュリティ対策は万全か
電子帳票システムの導入を検討している企業は、上記3つのポイントを参考に最適なツールを探してください。
自社の業務・現場ニーズへの適合性があるか
電子帳票システムを導入するにあたり、自社の業務や現場ニーズに最適なツールを選ぶことが大切です。
企業ごとに帳票データの取り扱いデータや効率化を進めたい業務は異なります。
一般的なエクセル・PDFなどで取引しているデータもあれば、それ以外の帳票データを利用している企業もあります。
電子帳票システムを導入する際は、自社で取引している帳票データに対応しているかを確認しておかないと、導入後のトラブルへとつながるでしょう。
製造業では工程ごとに異なる手順や管理項目があり、現場で使う帳票も多様です。
そのため、テンプレート機能や入力方法の自由度、手作業やアナログ運用からの移行に対応できる設計が重要となります。
カスタマイズ性の高いシステムなら、現場ニーズに応えた仕様変更に迅速に対応できます。
自社の業務と現場ニーズを見て、電子帳票システムを選ぶことが大切です。
他システムとの連携が可能か
他システムとの連携ができるかどうかが、業務効率化と情報の一元管理を進めるためにも注意したいポイントです。
例えば、ERP(統合基幹業務システム)・生産管理・販売管理などの基幹システムと連携することで、帳票データの自動統合や受発注情報が双方向に反映でき、部署内の調整や生産性向上が可能です。
APIやCSV連携、クラウド・モバイル機器などの連携ができると、業務全体のデータ活用や効率化が向上します。
将来的な事業拡大やDXツールの推進など、長期的な運用を考えると他システムとの連携ができる電子帳票システムの導入がおすすめです。

法令・セキュリティ対策は万全か
2024年1月1日から完全義務化された、電子帳簿保存法に対応している電子帳票システムを選ぶことが重要です。
この法令により、メールやWebサイトで受領した請求書・領収書などの電子取引データは、紙媒体での保存が実質的に禁止され、電子データのまま保存することが義務付けられています。
電子帳簿保存法に対応しているシステムであれば、タイムスタンプや改ざん防止機能が搭載されているため、安心した運用が可能です。
また、請求書や見積書など各種帳票は、決められた年数保存しなければなりません。
データを復元してくれるバックアップ機能や、外部に流失しないようなセキュリティ体制も電子帳票システムを選ぶ際は大切なポイントです。
【製造業向け】電子帳票システムおすすめ13選
製造業向けの電子帳票システム13を紹介します。
金額や機能面など、さまざまな種類の電子帳票システムを厳選していますので、企業課題に合うツールを検討してみてください。
KANNA

KANNAのおすすめポイント
- 導入コスト0でスタートできる
- 特許取得している帳票作成機能が便利
- 電波の届かないオフライン環境でも活用できる
主な機能 | 帳票管理、帳票作成、現場管理など |
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 月額:0円~ ※プランによって変動 |
対応端末 | iPhone 、iPad 、Android 、PC※クラウドサービス |
総評コメント
「KANNA」は、導入企業70,000社以上、AppStore・GooglePlayともに高評価を獲得しているアプリです。(2025年7月現在)
KANNAには、ペーパレス化を推進する「KANNAレポート機能」が優秀で、現場での帳票作成の手間を軽減できます。
スマートフォン・タブレットを使ってどこからでも帳票作成ができるため、データ化作業の手間や帳票作成ミスを大幅に軽減することが可能です。
あらゆる帳票のフォーマットに対応しており、ペーパーレス化の推進にもつながります。
また、電波が届かない場所ではスマートフォンを使うことは困難ですが、KANNAレポートのスマートフォンアプリは、オフラインモードがあり、電波の届かない環境でも使うことができます。
KANNAは、柔軟なカスタマイズ性とITツールに不慣れな方でも利用できる操作性が特徴です。
KANNAレポートはオプション料金がかかりますが、それに見合うさまざまな機能を搭載しているため、気になる方は無料トライアルで使用感を試してみてください。
i-Reporter(アイレポーター)
i-Reporterのおすすめポイント
- 国内シェアNo.1の現場帳票ペーパーレス化ソリューションシステム
- 多数の入力支援機能により現場状況が精確に伝えられる
- 外部システムとのデータ連携機能が充実している
主な機能 | 帳票管理、帳票設計、他システムとの連携など |
初期費用 | ・クラウドプラン:50,000円 ・パッケージ版:900,000円+保守費用/135,000円(年間) |
月額費用 | ・クラウドプラン:37,500円〜 ・自社サーバープラン:サブスクリプション版:37,500円〜 |
対応端末 | iPhone、iPad、PC※クラウドサービス |
総評コメント
i-Reporter(アイレポーター)は、国内トップシェアの電子帳票システムで、数千社の導入実績と高い顧客満足度を得ているサービスです。
エクセルや紙帳票のレイアウトをそのまま電子化できるので、現場作業者が直感的に操作できるめ導入後の浸透が容易です。
入力するデータの種類に応じて直感的に使える専用のデジタルインプットを搭載しており、現場作業者の負担軽減とミスなく簡単に入力できます。
実際に導入している企業の声を見ると、「作業工数を3割削減した」「社内検査記録の見える化」「オフィスに戻らなくても現場で書類作成可能」といった、効率化の成功例が多くありました。
i-Reporterは帳票管理の効率化・ペーパーレス化・データ活用促進に大きな成果を出し、IT専門家・現場ユーザー両方からサポートされているシステムです。
tebiki現場分析

tebiki現場分析のおすすめポイント
- 帳票記録から分析まで一気通貫で実施できる
- 紙では難しい画像記録も扱える
- 複雑な計算式やマクロを組み込まなくても簡単に雛形の作成ができる
主な機能 | 帳票管理、帳票作成、画像書き込みなど |
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ |
対応端末 | iPhone 、iPad 、Android 、PC※クラウドサービス |
総評コメント
tebiki現場分析は、製造業などの現場帳票(製造日報・設備点検表など)の「作成」「記録」「承認」「分析」を簡単かつペーパーレスで実現するクラウドサービスです。
帳票雛形作成や入力フォーマットの設定が画面ガイドで直感的なため、ITの専門知識がなくても現場担当者がすぐに運用可能です。
また、記録データを専門知識不要で分析でき、生産性や品質・安全・設備保全など現場の改善活動にすぐに活用できます。
データの記録から分析まで一気通貫できるサービスであり、現場改善・DX推進に貢献します。
特に、画像データの共有・分析できる点が大きな強みです。
XC-Gate(エクシーゲート)

XC-Gateのおすすめポイント
- 製造業感関係者が推奨するDX推進ツールでNo.1を獲得
- エクセルだけで簡単に帳票設計ができる
- 多種多様なシステム・データとノーコード・ローコードで連携
主な機能 | 帳票管理、帳票設計、他システムとの連携など |
初期費用 | 0円 |
月額費用 | クラウド版 ライトプラン:57,600円 スタンダードプラン:86,400円 プロプラン:115,200円 オンプレミス版 要問い合わせ |
対応端末 | iPhone、iPad、PC※クラウドサービス |
総評コメント
XC-Gateは、スマートフォンやタブレット、ハンディターミナルなど各種端末から入力でき、現場のデータ収集から集計までが完結する電子帳票アプリです。
今まで紙で使用していた日報や点検表などの帳票を電子化して、ペーパーレス化を実現してくれます。
XC-Gateは、紙帳票の元となっているエクセル帳票を、モバイル端末で入力しやすいWEB画面に変換し、現場で直接入力・登録が可能です。
登録したデータはデータベース化して蓄積されるため、データ集計・分析などに活用することが可能です。
また、業務管理・生産管理システムやCSVファイルなどのデータだけでなく、設備・センサーなど機器との連携可能な点が特徴です。
GEMBA Note for Business
GEMBA Note for Businessのおすすめポイント
- 複数人で同じ仕様書や設計図を見ながら、同時に手書きでメモを書き込める
- 日本語の手書き入力に対応している
- 紙の帳票をそのままデジタル化が可能
主な機能 | 帳票管理、帳票作成、帳票の手書き入力など |
初期費用 | 330,000円 |
月額費用 | スタンダード版:年/39,600円、月/4,400円 ベーシック版:年/29,700円、月/3.300円 プレミア版:年/49,500円、月/5,500円 |
対応端末 | iPhone 、iPad 、Android 、PC※クラウドサービス |
総評コメント
GEMBA Note for Businessは、現場業務に特化した高機能デジタルノートアプリで、紙とペンの感覚で自由に書き込める使いやすさと、現場の生産性・品質向上を強力に支援するアプリです。
GEMBA Note for Businessでは、複数人で同じ仕様書や設計図を見ながら、同時に手書きでメモを書き込める点が特徴です。
不具合が発生した場合でも、発生箇所を的確に伝達し修正対応が円滑に実施できます。
導入事例を見てみると、手書き入力の自然さと音声機能や写真などの多様な入力方法により、従来の紙帳簿よりも優れているというユーザーの声が多く見受けられました。
迅速な情報共有とコミュニケーションの実現を考えている企業におすすめです。
KAMINASHI(カミナシ)
KAMINASHIのおすすめポイント
- 管理者の確認工数が95.8%削減した実績あり
- リモートでもオンラインでも承認が可能
- 電子帳票・設備保全からコミュニケーションまでこれ一つで実現できる
主な機能 | 帳票管理、レポート機能、多言語翻訳など |
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ |
対応端末 | iPhone 、iPad 、Android 、PC※クラウドサービス |
総評コメント
KAMINASHI(カミナシ)は、工場や店舗などの現場作業者に特化したDXツールで、紙やExcelで行っていた業務のデジタル化・自動化を推進し、業務効率化と品質向上を実現するサービスです。
中小企業から上場企業まで、約17,000現場以上で導入されており、プロセス製造業、ホテル・宿泊業でシェアNo.1を獲得しています。
KAMINASHIは、「電子帳票」「設備保全」「研修・マニュアル」「コミュニケーション」が1つで現場DXの実現が可能です。
まだ、DXツールの導入が進んでいない企業や一気通貫で管理できるツールを探している企業におすすめです。
帳票DX

帳票DXのおすすめポイント
- 既存システムのデータを活用した帳票作成が可能
- システムのワークフローと連動した帳票配信ができる
- 多様な形式での帳票出力に対応している
主な機能 | 帳票管理、帳票作成、他システムとの連携など |
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ |
対応端末 | PC※クラウドサービス |
総評コメント
帳票DXは、現在使用している業務システムと連携し、帳票業務の自動化・効率化を実現する電子帳票サービスです。
電子帳票の作成とメール・FAX送信や電子契約・署名などの後続プロセス自動化に特化しています。
既存システムのデータを活用して帳票作成ができるため、請求書発行システムなどの別環境を導入せずに利用が可能です。
また、帳票フォーマットを内製できる機能が搭載しており、外注コストをかけずにノーコードで帳票作成ができます。
帳票DXの主な連携先は、「Salesforce」「SAP」「SmartHR」「kintone」の4つです。
すでに4つのDXツールを利用している企業に特におすすめです。
JoyCoMES Re
JoyCoMES Reのおすすめポイント
- 最短1日で運用を開始できる
- 既存の帳票フォーマットをそのまま利用できる
- マルチデバイスに対応
主な機能 | 帳票管理、帳票作成、ワークフロー機能など |
ライセンス費用 | 990,000円/5ユーザー ※10ユーザーを超える場合も利用は可能です。詳しくは公式HPよりお問い合わせください |
対応端末 | iPhone、iPad、PC※クラウドサービス |
総評コメント
JoyCoMES Reは、新たにシステムを構築しなくても既存のエクセルデータから簡単にデジタル化を完了できる電子帳票システムです。
主な特徴は、エクセルで作成・編集したデータをそのまま電子帳票画面に変換できることです。
機械操作が苦手な方や新しいシステムの導入に抵抗がある方でも円滑なDX化を進められます。
300以上の関数やグラフ機能、入力補助機能を活用することで、専門用語やスクリプトを覚える必要はありません。
マルチデバイスに対応しており、作成した帳票はスマートフォンやタブレットで入力できるため、事務所や製造現場でさまざまな端末を使用している企業におすすめです。
F-Repo(エフレポ)

F-Repo(エフレポ)のおすすめポイント
- 従来の紙帳票と同じレイアウト・運用方法を実現できる
- 必要な機能だけを選ぶパターンオーダー型システム
- 製造業に精通した企業が開発を手がけている
主な機能 | 帳票管理、帳票作成、帳票検索など |
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ |
対応端末 | Android 、PC※クラウドサービス |
総評コメント
F-Repo(エフレポ)は、作業・点検・検査に関わる資料を今の帳票様式のままデジタル化できる電子帳票システムです。
エクセル帳票をそのまま電子化できるため、現場担当者も違和感なく利用開始が可能で、フォーマット作成の負担も軽減されます。
F-Repoは、パッケージ版のような完全版ではなく自社に足りない機能を補うパターンオーダー型を採用しているのが特徴です。そのため、コストを抑えながら必要な機能を選べます。
対応しているのはAndroid OSですが、使用する端末はF-Repoから貸し出ししてくれるため安心した運用ができるでしょう。
TriFellows
TriFellowsのおすすめポイント
- エクセルに近い感覚で帳票作成・編集が可能
- 操業時の注意事項やアクション履歴をデータに紐付けて記録することができる
- 複数データの自動収集ができる
主な機能 | 帳票管理、帳票作成、解析機能など |
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ |
対応端末 | PC※クラウドサービス |
総評コメント
TriFellowsは、横河ソリューションサービス株式会社が提供する製造業・プラント業界向けの電子帳票システム兼運転管理・情報共有プラットフォームです。
「製造情報を、もっと手軽に、もっと身近に、必要な時に必要な人へ」をコンセプトに設計されており、製造現場の業務改善を支援します。
製造情報を手軽に収集・活用し、生産効率向上や品質管理を強化、業務プロセスの改善が図れます。
エクセルに近い操作性により導入の敷居を下げつつ、現場の多様なデータを一元管理して品質向上や安全性に貢献するシステムです。
Paples(パピレス)

Paplesのおすすめポイント
- オールインワンパッケージで帳票管理に必要な機能が集約されている
- 多言語での帳票管理が可能
- 柔軟な連携等多様な出力に対応している
主な機能 | 帳票管理、帳票作成、電子保存機能など |
初期費用 | 0円 |
月額費用 | ・クラウド版 Windows版:月/44,000円、一括販売方式/1,320,000円 Linux版:月/44,000円、一括販売方式/1,320,000円 保守料:月額費用に含む、一括販売方式:年/販売価格×17% |
対応端末 | PC、Windowsタブレット※クラウドサービス |
総評コメント
Paples(パピレス)は、帳票の「作成・取込・保管・管理・活用・出力」をワンパッケージで実現する統合型電子帳票システムで、多くの企業の帳票業務の課題解決に貢献しています。
帳票管理に必要な機能が全て網羅されているため、これひとつで業務をカバーできる点が強みです。
ERPや基幹システムなど各種システムとの柔軟な連携が可能で、帳票データ抽出や伝票情報との紐付け、タイムスタンプ付与、電子検印などの機能も備えています。
PDF生成やFAX連携など、用途に応じた多様な出力形態にも対応しています。
オールインワンタイプの電子帳票システムを探している企業におすすめです。
@Tovas(アットトバス)

@Tovas(アットトバス)のおすすめポイント
- 帳票送信に特化したサービス
- あらゆる帳票に対応できる柔軟性
- 充実したセキュリティ対策
主な機能 | 帳票管理、ファイル送信、アカウント管理など |
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ |
対応端末 | PC※クラウドサービス |
総評コメント
コクヨ株式会社が提供する「@Tovas(アットトバス)」は、注文書や納品書などの帳票を電子ファイルやFAX、郵送で届けてくれる帳票システムです。
毎月行っていた手作業での郵送やFAX業務を劇的に効率化し、コスト削減を実現します。
@Tovasは、業務に応じたさまざまな帳票に対応しています。
なお、WEB・メールといった電子ファイルからFAX、郵送まで、さまざまな送信形式に対応している点が特徴です。
直感的な見た目で操作も簡単に行え、既存システムとの連携も可能です。
電子帳票システムを利用し、取引先とのやり取りを円滑に進めたい企業におすすめのサービスです。
SATSAVE(サットセーブ)

SATSAVEのおすすめポイント
- 無料プランでも2年分の帳票データの保存が可能
- 改正電子帳簿保存法に対応
- JIIMA認証取得のクラウドサービス
主な機能 | 帳票管理、帳票作成、関連情報の紐付けなど |
初期費用 | 0円 |
月額費用 | ・無料プラン:月/0円 ・ライトプラン:月/5,000円 ・スタンダードプラン:月:20,000円 |
対応端末 | iPhone 、iPad 、Android 、PC※クラウドサービス |
総評コメント
SATSAVE(サットセーブ)は、アイテック阪急阪神が提供するクラウド型電子帳簿保存システムで、低コストかつ迅速にペーパーレス化と電子帳簿保存法への対応を実現できるサービスです。
SATSAVEは、2022年改正の電子帳簿保存法に完全対応し、JIIMA認証も取得しています。法令に対応しているため、安心して運用ができます。
クラウド型システムなため、システム構築不要でインターネット環境があればすぐに利用開始でき、無料プランでも2年間分の帳票保存が可能です。
規模の大きな企業でも複数のユーザーで利用しやすい設計が特徴です。
まとめ

製造業向けの電子帳票システムは、紙帳票による手作業や管理の手間を解消し、「業務効率化」「コスト削減」「情報の一元管理」を実現します。
活用頻度の多い紙文書の割合では、製造日報・点検表といった現場帳票やマニュアルなどを合わせると約70%占めているというデータもあります。
ペーパーレス化や業務効率化を進めるためには、現場で利用している紙文書の割合を減らし、電子ツールの活用が重要です。
そのためにも、今回紹介した製造業向けの電子帳票システムを導入し、自社の課題やDX方針に合った製品を比較検討することが成功のポイントです。
