公共工事の書類が多すぎる！必要な書類から具体的な解決策まで解説

公共工事では、契約から完了までに多くの書類が必要です。

本記事では、建設業者が直面する書類業務の実態とその背景をわかりやすく解説します。

「公共工事は書類が多すぎる！」と感じたことはありませんか？

本記事では、建設業者が公共工事で作成・提出すべき膨大な書類の種類と、その背景について詳しく解説します。

公共工事の書類が多すぎる今の現状

公共工事に携わる多くの建設業者が、「書類が多すぎて本来の業務に集中できない」と感じているのが現状です。

国や地方自治体からの発注を受ける公共工事では、法令遵守や予算管理、品質保証といった目的から、非常に多くの書類が求められています。

その数は、民間工事と比べて明らかに多く、現場管理や施工そのものに支障をきたすレベルだという声も少なくありません。

実際、ワイズ公共データシステム株式会社が2023年5月に行った調査では、元請業者のうち約9割が「公共工事は書類が多すぎる」と感じていると回答しており、これは業界全体の共通認識といえるでしょう。引用元：https://www.wise-pds.jp/news/2023/news2023052602.htm

また、同年10月の報告では、「書類の作成・提出に手間を感じる」が最も多い業務負担であり、公共工事における事務作業が業務効率化の大きな妨げになっていることが浮き彫りになっています。引用元：https://www.wise-pds.jp/news/2023/news2023100202.htm

このような書類の煩雑さが問題視されるなかで、2024年に施行された建設業の時間外労働の上限規制、いわゆる「2024年問題」も、状況をさらに厳しくしています。

これまで青天井だった長時間労働が法律で制限されたことで、限られた時間の中で業務をこなす必要が生じ、「書類対応に追われて現場が回らない」といった現象が現場のリアルな課題として浮上しています。

これに対し、国土交通省は公共工事の生産性向上を目的に、建設業界のDX（デジタルトランスフォーメーション）を本格的に推進しています。

書類の電子化やクラウドによる共有、業務の自動化など、煩雑な事務作業を省力化し、施工管理に集中できる環境づくりが急務とされているのです。

こうした取り組みは単なる業務効率化にとどまらず、人手不足対策や業界全体の持続可能性の確保にもつながる重要なステップとして位置づけられています。

公共工事で必要な書類一覧

公共工事では、契約から工事完了に至るまでに多岐にわたる書類の作成・提出が求められます。

これらの書類は、発注者である国や自治体が工事の適正な執行・管理を行うための重要な情報源であり、各工程ごとに定められた様式に従って整備する必要があります。

以下に、国土交通省が公表している資料をもとに、代表的な書類を工程別に整理しました。

工事着手前に必要な書類

書類名	内容・目的
工程表	全体の作業スケジュールを明示し、計画的な進行を図るための資料
安全衛生管理計画書	労働災害を防ぐための管理体制や措置内容をまとめた書類
施工体制台帳	下請業者を含む体制全体を明らかにするための資料
現場代理人届出書	工事現場の責任者を届け出るための書類
品質管理計画書	品質確保のための手順や検査方法を明記した計画

施工中に必要な書類

書類名	内容・目的
出来形管理図表	実際の施工内容が設計と一致しているかを確認するための図表
写真管理帳票	工事の進捗や出来形を記録する施工写真とその管理表
安全パトロール報告書	現場の安全状況を記録し、是正指導の履歴を残すための資料
打合せ議事録	現場の安全状況を記録し、是正指導の履歴を残すための資料
資材検査記録	使用資材の合否判定や受入状況を証明する書類

完成後に必要な書類

書類名	内容・目的
工事完成届	工事の完了を正式に報告するための届け出書
完成図書（竣工図）	実際に完成した施設の図面や仕様書をまとめたもの
品質証明書	使用資材や工法が基準を満たしていることを証明する文書
請求書・精算書類	契約金額に基づく支払い請求や最終精算に関する書類
引渡確認書	発注者への引渡しを証明する書面で、工事の最終確認書類

公共工事の書類多すぎる問題を電子化で解決

公共工事に必要な書類が膨大であることはすでに解説した通りですが、負担を軽減するための有効な手段として注目されているのが、書類業務の電子化です。

とくに近年は、建設DXの一環として、従来紙で行っていた申請・管理・報告といった業務をデジタル化する動きが活発化しています。

これにより「記入」「押印」「ファイリング」や「郵送」といった手間が省けるだけでなく、データの検索・共有・保存といった管理面でも大幅な効率化が期待されます。

国土交通省も、建設業の働き方改革や生産性向上を目的に、電子納品や電子契約、BIM/CIMの導入を段階的に進めており、将来的には公共工事に関わるすべての書類がデジタルで完結する運用を目指しているともいわれています。

そのなかでも、書類作成の効率化に大きく貢献しているのが、現場で使える施工管理アプリの存在です。

そこで、本記事では、実際に多くの現場で導入が進む施工管理アプリ「サクミル」「KANNA」「現場ポケット」の3つを取り上げ、それぞれの特徴や活用ポイントについて詳しく紹介していきます。

サクミル

主な機能	工事写真台帳、工程表、作業日報、見積・請求書管理、原価・粗利管理 など
初期費用	0円
月額費用	4,000円/30人
無料トライアル	○
対応端末	iPhone、iPad、android、PC
運営会社	株式会社プレックス

総評コメント

「サクミル」は、現場のスケジュール管理から売上見込みの確認といった経営部分の可視化まで出来るオールインワンタイプの施工管理アプリです。

サクミルは、「とりあえずやってみようを実現」というコンセプトのもと製作されており、導入のハードルが低いのが特徴。

月間の新規導入社数が100社を超えているのも、導入のしやすさが評価を得ている証拠です。

またサクミルは、初期費用・サポート料金、アップデートなど、他のアプリではオプション料金に該当する機能がすべて一律料金で利用できます。

月額料金は4,000円から利用でき、2ヶ月間の無料トライアルも用意されています。

その他、直感的で簡単な操作性もサクミルのおすすめポイントのひとつです。

実際にITに不慣れな60代以上のユーザーも多く利用している事から、初めて施工管理アプリを導入する企業に特におすすめ。

まずは下記の公式HPから無料トライアルをしてみてください。

KANNA

主な機能	現場管理、写真・図面管理、チャット、日報・報告、工事黒板など
初期費用	0円
月額費用	月額：0円~ ※プランによって変動
無料トライアル	○
対応端末	iPhone、iPad、android、PC
運営会社	株式会社Aldagram

「KANNA（カンナ）」は、建設現場の業務効率向上を実現するさまざまな機能が0円から利用できる施工管理アプリです。

導入企業は50,000社を超え、アプリストアでは5段階中4.5の高評価を得ています。

KANNAは、現場管理や資料共有、チャット、報告書作成などの基本機能を0円〜利用でき、初期費用もかかりません。

また他社アカウント数が無制限で利用できるため、規模の大きなプロジェクトや協力会社が多い現場でも、全スタッフにアカウントを配ることができ、コスト面でも運用面でも便利で安心です。

PC、スマートフォン、タブレットにも対応しており、いつでもどこでも最新の情報にアクセスでき、現場情報を円滑に共有できるのもポイント。

また、図面や写真といった各種資料をクラウドで管理しているため、紙ベースでのやり取りと比べると情報伝達ミスも防げます。

さらにKANNAは、カスタム性が豊富で自社オリジナルの機能を付与できる柔軟性の高さも特徴です。

無料で始められるコストパフォーマンス、カスタマイズ性やオンラインサポートも充実しており、初めてのDX化や現場の業務改善に役立つ施工管理アプリを探している企業におすすめです。

現場ポケット

主な機能	日報機能、アルバム、トーク機能、工程管理など
初期費用	要問い合わせ
月額費用	年間契約：14,850円 月額契約：16,500円
無料トライアル	×
対応端末	iPhone、iPad、android、PC
運営会社	株式会社アステックペイント

「現場ポケット」は、建設現場での管理業務に特化したシンプルな施工管理アプリです。

多機能な施工管理アプリとは異なり、現場でよく利用する日報作成や写真管理、トーク機能など現場管理に必要な機能が厳選されています。

また、現場ポケットはITツールの操作が不慣れな人でも迷わず利用できる「使いやすさ」が特徴です。

一般的な施工管理アプリは、契約内容に沿って利用できる機能があったり有料になる機能があったりしますが、現場ポケットでは、現場管理に必要な機能が標準装備されています。

お客様の事例をみると、「報告書機能や日報機能を利用することで大幅な業務効率化につながった」という声が多く見受けられました。

また、現場ポケットでは「アカウント数無制限」「データ容量無制限」「現場登録数無制限」と、無制限の利用範囲が広いことも嬉しいポイントです。

事業規模を問わず現場管理のDX化や業務効率化を強力にサポートしてくれます。

まとめ

以上、建設業における公共工事で、作成が必要な書類が多いという問題について解説しました。

今回の記事の内容をまとめると以下の通りになります。

従業員の大きな負担になりがちな書類管理や、その他様々な業務を効率化するためにも、施工管理アプリの導入をおすすめします。